るたろぐ

暗記地理からの解放。

自治体間競争が日本を救う!―国土のグランドデザインでは何も変わらない

↑「はてなブックマーク」でこの記事をバズらせよう!↑

人気記事セレクション

 

f:id:RUTAKASU:20170207044538j:plain

 

先日から気になってたツイートがあるので紹介します。

この界隈では有名な方ですが、えぇ・・・って感じです。

 

総務省のお達しにもとづいて急激に自治体の統廃合が進められたのがいわゆる「平成の大合併」でした。その評価は適切になされているのでしょうか?

 

たとえば、かつて離島を除けば日本一人口が少ない自治体だった愛知県旧富山村は合併時の215人から2013年現在で122人にまで減少しています。2年で1割以上という急速な割合で人口が減少していったのです。

 

いち地域から自治体としての地位が失われることは、こういった状況に容易に対処できないことを意味します。

 

地方の急速な人口減少は森林管理の担い手の喪失へと直結します。人工林の割合が4割を占めるわが国では、森林に人の手が入らなくなれば森林から水源涵養機能が失われ、都市の洪水を頻発させる結果につながります。

 

(現にそうなってますよね)

 

ですから、増田寛也氏が著書『地方消滅』で唱えたような「人口ダム」(中山間地域から人口を撤退させ、地方中核都市へ集中させる)は、わが国が採るべき政策として適切ではない。

 

ここで注目したいのが、「自治体の統廃合」を唱える木下氏も「人口ダム」政策を唱える増田氏も、わが国のグランドデザインにフォーカスを当てるばかりで、自治体政策による自治体間競争を適切に評価できていない点です。

 

ミクロの単位で考えれば、いち自治体の人口減少に歯止めがかけられればそれは「成果」なのです。木下氏の言うような「市町村の数十から数千の人口増減に一喜一憂しても仕方な」いという姿勢は、そんなミクロの自治体政策を拒絶するものですから、結果として、「自治体の統廃合」という10年前に失敗したおかしな結論に行き着いてしまうのです。

 

自治体の人口増減は「一喜一憂しても仕方な」いものではありません。転入人口を増やしている「勝ち組」の自治体は出生率も上がっているのです。千葉県流山市を例に見てみましょう。

f:id:RUTAKASU:20160229083530p:plain

流山市はTX開業を機に井崎市長のもとで子育て世代に選ばれるまちとしてのマーケティング戦略を行い、転入人口を着実に増加させてきました。その結果、出生率も1.14(H16)から1.50(H25)へと大幅に改善したのです。

 

希望出生率(笑)なんていう訳のわからん目標を掲げる安倍政権とは裏腹に、流山市は結果を出しています。このような自治体に人口が流入することは、結果として子どもの人口を増やすことにもつながりますから、適切な自治体間競争は「日本を滅ぼす」どころか「日本を救う」ことになります。

 

 

島根県の隠岐島前は、人口6000人にも満たない群島に3町村がひしめき合う地域です。

平成大合併時、3町村は人口減少に悩まされながらも「合併しない」選択をし、こんにちまでそれぞれが独自に自治体運営を行っています。

 

このうちの海士町(あまちょう)は、耳にしたことがある方も多いはずです。「ないものはない」をキャッチフレーズに、海士町らしさを前面に打ち出す自治体政策で、全国から脚光を浴びています。

f:id:RUTAKASU:20160229085710p:plain

そんな海士町は、1950年に人口がピークを迎えて以来人口が急減していました。離島の不便さを鑑みれば、致し方ないことではあります。しかしながら、直近5年間の人口減少率は大幅に改善し、△0.8%となりました。県内では出雲市に次いで2番目に良い数字です。全国から脚光を浴びたことにより、Iターンによる転入人口が急増したのです。

 

地方の人口急減に歯止めをかけるには、それぞれの自治体が独自の自治体政策を推進し、自治体間競争に打ち勝つことにより転入人口を増やしていく以外に策はありません。先の富山村の例からも分かるように、「自治体の統廃合」では、いち地域としての自治体政策の推進力が失われるだけですから、「適切な縮小」などできるはずがありません。

 

いま問われているのは国土のグランドデザインではなく、それぞれの自治体が切磋琢磨し合いながら人口急減に歯止めをかける自治体政策を推進していくこと。いつまでもマクロの視点でばかり考えていても、何も変わりません。

 

つづき

 

 

あわせてお読みください。

 



にほんブログ村 歴史ブログ 地理へ にほんブログ村 政治ブログ 政策研究・政策提言へ

 

広告