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続・自治体間競争が日本を救う!―いまこそ問われる自治体政策

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この記事を木下さんに見ていただきまして、以下の指摘をいただきました。恐縮です。

氏には寛容にも反論記事を歓迎いただいたので、ここに再反論させていただきたいと思います。

 

ポイントは

  1. 「自治体間競争はタコ足食いに過ぎないか?」
  2. 「自治体への財政支援はすべてが無益か?」

の2点です。

 

流山の転入増がこれまでと違う理由

改めて、流山市の転入超過数と出生率を見てみましょう。

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グラフから明らかなように、転入人口が増加するにつれて出生率も大きな伸びを見せています。これが今までの「東京-地方」のフレームで語られてきた「人口のタコ足食い」との大きな違いです。

「東京-地方」のフレームで語られてきた「タコ足食い」は、地方に仕事が無いことから人口が東京に勝手に流出し、物価の高い東京ではまともに子育てもできないことから出生率が下がっていく、という最悪な無限ループでした。

 

しかし、転入人口の増加が勝手には期待できないような社会条件の自治体では転入人口を増やすためにはなんらかの策を打たなければなりません。自治体間競争に打ち勝ち、転入人口を増やしていく自治体政策としては「子育て支援」以外にありません。裏を返せば、厳しい条件のもとで転入人口の増加という結果を出すような自治体では、おのずと出生率も上がっていくということになります。

 

流山市の人口増は社人研の人口推計が予期し得ない自治体政策による自然増が含まれるのであって、単なる「タコ足食い」とは一線を画するものです。転入人口を増やすために今後は他の自治体も流山市の自治体政策に追随することが予想されます。この動きが加速すれば社人研が予期しなかった人口の自然増(自然減の抑制)は目に見える形で明らかになるはずなので、やはり自治体間競争による人口増は「一喜一憂しても仕方な」いものではないということになります。

 

財政支援は自治体政策とセットで語るべき

氏は次のようにも指摘しています。

確かに、海士町が離島振興を名目に莫大な交付金を受け取っていることは事実です。しかしそれは離島ならばどこも同じことで、海士町が「勝ち組」であるのは離島振興のおかげだとするなら、それはやはり間違っています。

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海士町の人口急減に歯止めがかかったという話は一昨日の記事で書きました。興味深いのは、隣の知夫村では人口急減の傾向が続いているということです。平成25年度全国地方交付税ランキングによれば、知夫村の一人あたり交付税交付額は海士町を抑えて堂々の県内1位(132万円)。莫大な交付金がつぎ込まれているにも関わらず、結果は出ていません。

 

この差はどこにあるのかと言えば、やはり自治体政策なのです。海士町は「海士町らしさ」を全面に打ち出したことが脚光を浴び、全国からIターン者が殺到した。そのことは素直に評価すべきです。

 

地方の人口急減に歯止めをかける程度の転入超過は、「タコ足食い」になるほど大きなパイを食い合う訳ではありません。知夫村であれば年間の転入人口を4人増やすだけで2060年の推計人口は現状で放置した場合の2倍になります(人口減少×デザイン

 

地方の人口急減は「覚悟せい」で済まされる話ではありません。「適切な縮小」のためには、人口急減に歯止めをかける必要があります。そのもっとも効果的な手段が自治体政策によってしか講じられない以上、有効な自治体政策に国が財政的な支援を講じるのは当然ではないでしょうか。

 

一方で、私自身も現行の交付金制度には疑問符を投げかけたいところです。確かに地方の国への依存体質それ自体は問題だと言えるので、制度自体には改善の余地があると思うのですが、この辺はいかんせん勉強不足なのでまたいつか・・・w

 

 

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