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起きたことはすべていいこと―日本政治史の新たなフェーズへ

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佐々木敦は著書『未知との遭遇』の中で「起きたことはすべていいこと」と言いました。
天台宗の僧侶、故・酒井雄哉は『ムダなことなどひとつもない』と題打つ著書を遺しています。


この間、野党第一党に降りかかったドラスティックなムーブメントは、我々にとってまさにそのような産物だったのではないかと、私は思います。


私には問題意識がありました。
数の力で押し通す現政権のやり方には、既に限界が来ている。
だからまずは、国会に正常なパワーバランスを取り戻さなければならない。
一方で、前政権のトラウマを引きずる民進党≒民主党が二大政党の片翼を担っている現状では、健全な二大政党制は育ちようがない。


多くの人たちが共有していた問題意識だと思います。
そんな私たちにとって9月28日の政局は、暗澹とした政治状況を一気に打破しようとする画期的なムーブメントでした。
「名を捨てて実を取る」。前原さんのその言葉は、前政権のトラウマを断ち切るために「政局の魔女」へと全てを投げ売る、圧倒的な覚悟を感じさせるものでした。


一挙に200余人の命運を握ることになった小池さんは、前原さんの呼びかけに応じて大胆な政局を仕掛けます。
「排除いたします」。すべては前政権から引き継いだトラウマを完全精算するため、多少の犠牲を強いてでも清新な野党第一党として船出させる。これによって有権者を沸かせようとしたわけです。まさに政局の天才です。


一方、「排除された側」も黙っていません。枝野さんは10月3日に新党「立憲民主党」を旗揚げしました。「まっとうな政治を取り戻す」。それは、行き過ぎた現政権の手法との決別のみならず、キャッチーな言葉や通り一遍の「改革」に拘り過ぎていた、民進党≒民主党が継承してきた表面的な政治姿勢の打破をも意味するものでした。


前原さんの決断が無ければ、この国の野党第一党は前政権のトラウマを引きずったまま永遠にレームタッグとなっていたことでしょう。小池さんの一言が無ければ、彼女の政党は「第ニ民進党」となっていました。そして2人の政局に取り残された民意の残余を汲み取るかのように、枝野さんが出てきたわけです。誰が欠けても、この政局は完遂されませんでした。


すべてはいいことだったのです。


私は前原さんが仕掛けた政局に細川政権の再来を感じましたし、小池さんの政局からは小泉劇場を想起しました。そして枝野さんの政局で、日本政治史は新たなフェーズに入ったのだと、そう確信します。


私はこの政局に関わったすべての野党と野党政治家とが、多くの犠牲と痛みを伴いながら、前政権のトラウマを断ち切ることに全力を尽くしたことに敬意を表しますし、そうである限り、希望も立憲も関係なく、この政局のキャストたちが議席を最大化されることを、切に望みます。


お一人だけ、推したい方がいます。


高校の大先輩、吉田つねひこ先生は、医療の現場の最前線で活躍されてこられた方です。
2009年の政権交代選挙で初当選を遂げられ、2012年の落選後、再起を期して5年にわたり現場を回ってこられました。
参院選のめちゃくちゃ忙しい時期に私の求めに応じてトークショーにご参加いただいたのも吉田先生でした。本当にきめ細やかに耳を傾けられる方です。


数字を見る限り、愛知1区(名古屋市東区・北区・西区・中区)は序盤で先行していた自民前職に吉田先生と元職が猛追し、三つ巴の混戦模様となっているようです。ぜひとも吉田先生を小選挙区から勝ち上がらせていただき、愛知1区からまっとうな政治を取り戻していただきたい、そう切に思います。


野党を支持するというのは大変なことです。どんなに良い政策を掲げたって、野党には直接実現する場が無いわけですから、自ずと与党が相対的に評価されるのは当たり前のことです。ですから、どうしても目先の支持率を上げることに躍起になってしまう。無党派層の関心と支持者の関心は違うわけですから、必ずしも支持者の期待通りにはならないわけです。


でもそれをじっと我慢して、起きていることをすべてポジティブに野党へのチャンスだと捉えていく。そうして着々と野党を育てていくしか、道は無いのだと思います。ベストが無いならベターの選択を。ベターも無いならワーストにならない選択を。この選挙が再び、健全な野党作りの第一歩となることを、切に期待してます。

 

 

 

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