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GIMPで簡単!きれいな地図(階級区分図)の作り方

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最近各方面から「こういうきれいな地図はどうやって作るんですか?」という質問をいただきます。個人的にはプロの皆さんなんかの方がよっぽどきれいに作られてるとは思うのですが、私の場合は一応無料で、しかも結構簡単に「きれいな地図」を作ってはいるので紹介します。

 

 

白地図のフリー素材には「CraftMAP」

冒頭に掲載した、国勢調査に基づく愛知県の各市区町村の人口増加率(2010→2015)を作っていきたいと思います。

 

特に断りがない限り、私がオリジナル地図を作る時に利用している地図素材には「CraftMAP」を利用しています。今回もこれを使っていきます。

無料で市区町村レベルまで境界の入った白地図を簡単に入手できるWebサイトはここぐらいだと思うので、ブックマークしておいて損は無いんじゃないかなと思います。ただしサイトの注意事項にもある通り、利用の際はリンクを明記しておきましょう。当ブログの場合はPC画面サイドバーの一番下に明記してあります。

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さて「CraftMAP」のHPへ飛び、「都道府県別」をクリックすると、日本地図と「表示設定」が出てきますので、次の通り指定してください。

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①白地図を加工する都道府県にチェックをします。最大5都道府県まで選択可能ですが、画像が粗くなるのであんまりたくさん選択しない方が良いと思います。ここでは「愛知県」を選択します。

②画像の大きさは「2500」ピクセルを指定してください。①と同様、小さくすると画像が粗くなるためです。小さい地図が欲しい場合は後からお好みで縮小してください。

③地図の加工に必要な線は何色でも良いのですべて背景色および地図に塗る色以外で同じ色にしておいてください(後で一気に消すので。同じ色にしておかないと厄介です)。背景色は何でも良いです。白(#ffffff)が無難ですが私はほんの少しだけ青みがかった白(#fafdff)を使っています。

④「距離の表示」は「しない」にチェックしておいてください。しておいても良いですけどフォントが汚いのでオススメしません。

 

GIMPでの加工方法

生成された画像をダウンロードし、GIMPで開いてください。GIMPはそこら中に最新版が転がってはいますが、一応公式のURLを貼っておきます。

GIMP - GNU Image Manipulation Program

インストール方法や使い勝手など超初心者向けの詳細な説明は省きますが、技術面で分からないことがあれば適当にググってください。

 

GIMPで開いた画像は次の通り指定・描画してください。

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⑤「画像」→「モード」→「RGB」を指定します。CraftMAPはデフォルトが「グレースケール」(白黒)なので、これの指定を忘れると色が塗れなくなります。

⑥ここが一番厄介なのですが・・・CraftMAPは最新の市町村合併の状況が反映されていません。最新の地図を使いたい方が大半だと思うので「ツールボックス」の鉛筆アイコン「鉛筆で描画」で背景色を指定し、最新の合併状況が反映されていない不要な市町村境を消してください。市町村合併の状況は郵便局の「市町村変更情報」で確認してください。

CraftMAPは2006年の後半ぐらいから更新されていないようなので、そのあたりを確認すれば大丈夫です(この時期には平成の大合併も落ち着いているので、変更の必要が無い都道府県も少なくないと思います)。愛知県の場合は「豊川市」「清須市」「あま市」「西尾市」の市町村境を適宜変更してください(4市も変更する必要がある県は愛知県ぐらいなので安心してください)。

 

必要な指標はWikipediaなり国勢調査なりで拾ってきてください。人口増加率の場合は埼玉大学の谷謙二教授が公開されている「人口増加率マップ」が超便利です。

人口増加率マップ1990-2015年

 

さて、色を塗っていきます。色の参考には「Paletton.com」を使用するのが良いと思います。適当に色を選択すると同じ色とそれに合う色のモノクロマティック(彩度と明度を変えた同系色)が5色ずつ出てきてくれますので、これを使っていきます(今回はベースカラーには#f81717を使いました)。


色を塗り終わった画像は次の手順を踏んでください。

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⑦あらかじめ「ツールボックス」の「描画色」を画像の背景色と同じにしておきます。

⑧「ツールボックス」の「色域を選択」から地図の境界線を選択します。細いので拡大して選択すれば良いと思います。③の手順が正しければ境界線の色は他に無いはずなので、境界線すべてが一気に選択できます。

⑨「編集」から「選択範囲の境界線を描画」をクリックします。すると次の画面が出てくるので以下の通り指定します。

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⑩「線の幅」は「1.0」ピクセルを指定してください。太いと海岸線が削られてキモくなります。

⑪「斜め継ぎ限界」は「0.0」を指定してください。斜め継ぎ限界があると斜線部だけ線が太くなってしまいます。終わったら「描画」をクリックしてください。

 

あとは「ファイル」から「名前を付けてエクスポート」をクリックし、お好みのファイル形式で保存すれば完成です。

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お好みで市区町村名(強調したい市区町村など)や凡例を加えれば、冒頭に掲載したような地図になります。

 

注意!階級区分図には「相対値」を使え!

これで終わっても良いのですが、せっかくタイトルにも「階級区分図」というワードを使ったので、地理をやってる人間として「やってほしくないこと」をひとつだけ付け加えておきます。次の地図は都道府県別の人口を表した階級区分図(濃い方が人口が多い)なんですが最悪です。何が最悪なのか分かりますか。

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これ、完全に印象操作に使えるんですよ。仮に北海道について知識のまったく無い人がこの地図を見た時、どう思うでしょうか。「北海道って東京や大阪と同じぐらい人口が多いんだ。都会なんだね」ってなりかねませんよね。

 

階級区分図は、「単位となる領域の面積に大小の差がある場合、面積が増加するとそれにつれて増加する性質のある指標に用いるのは不適当」(センター試験)なんです。人口のような絶対値には使えません。北海道の人口が多いのは面積が大きいからであって、その分だけ都会であることを意味しません。ですから階級区分図には相対値を使うようにしてください。人口密度人口増加率といった比率・割合を表すものがそれです。どうしても絶対値を階級区分図で表す必要があれば面積で割ってください。そうしないと間違った印象を与えかねません。

 

「日本の人口」といった指標の場合、明らかに違和感があるなとは割と気付く人も多いでしょう。でもこれが「政令指定都市の区」などになると平気でルール破りが横行します。どことは言いませんが、ある政令市では公式発表ですらそのような不適切な地図を使っていたことがありました。非常に悲しいことです。地理をやっている身として、地図を作るハードルが下がったらとても嬉しいのですが、こういった最低限の約束は守ってほしいなと、切に願います。

 

この本が面白いです。地図を作る取っ掛かりにぜひ一読ください。

 

あわせてお読みください。

 

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